5年目の定期検診を再発なしでクリア。観察期間終了で、消化器外科を卒業しました!

がん早期発見が大事だと思った理由の3つ【大腸がん ステージ3aを患って実感したこと】

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早期発見が大事な理由は色々あるとは思いますが、今回は私が症状をステージ3まで放置してしまったことで「もっと早く見つかっていたら…」と痛感した理由を3つを挙げます。

言うまでもなく、病気は早く見つけて早く治療するのが大事です。
それでも、病院に行く抵抗感や手間を考えると様子見を選んでしまうのは、自分でも体験して痛いほど分かっています。

ただ、病気での苦しみや多額の治療費を考えると、病気の症状を放置した過去の自分を恨めしく思うシーンにいくつか遭遇しました。

病気になって初めて実感することかもしれませんが、少しでも見た方の意識が変われば幸いです。

■私の大腸がん体験について

私は2016年後半から、日に日に下血の頻度が高まったことに不安を覚え、病院に行ったところ大腸がんが見つかり、2017年8月に手術。直腸がんのステージ3aと診断され、同年9月から半年の抗がん剤治療を受けました。

現在は、経過観察として3ヶ月に一度に検査を受けています。
2020年現在、軽微な後遺症はありますが、再発や転移の様子はなく安定しています。

本記事は当時の記憶や日記、資料をもとにした実体験を元に書いているので、生の声として参考になるのではと思います。

■ 1.小さいうちなら手術は不要

病気になって、一番イヤだったのは手術です。

切られる恐怖やら、麻酔の注射やら、麻酔が切れたら傷口が死ぬほど痛いとかの情報に恐怖し、怯えていました。

終わってみれば、まぁ大したことは無かったのですが。

ただ、2週間ほどの入院で拘束されるし、有給は使い果たすし。入院費用も馬鹿になりません。

なので入院が必要ない早い段階で見つかっていれば…と思いました。

・内視鏡検査のついでに取れる

内視鏡検査では、ポリープがあったら、アタッチメントのワイヤーのような器具を使って、小さな腫瘍は取ることができます。

これなら尻から内視鏡を入れるだけ。日帰りもできるようです。

しかし、ある程度大きくなってしまうと、この器具では取れなくなります。

私の場合は、大きすぎて手術じゃないと取れないと言われました。

無理やり取ろうとすると、腸に穴が空いてしまったり、取り切れなかったりするそうです。

私は症状を放置し、病気が進むことで、入院や手術で膨大なお金や時間が必要になりました。

■ 2.他の臓器に転移する確率が下がる

腫瘍から離れたがん細胞が血流やリンパなどに乗って全身をめぐり、行き着いたところで定着・成長し、腫瘍として体に悪影響を及ぼす。よく言われる転移です。

病状が進むほど、がん細胞は繁殖して転移の危険性は高まります。

体中に散らばった極小のがん細胞を認識することは難しく、腫瘍としてある程度成長し、CTやレントゲンで視認できないと存在が認識できません。

つまり再発するか、再発しないか、転移してないかを長期で観察する以外、治ったかを確認する方法がありません。

早く見つけられるほど、転移の可能性が減り、完治への期待が高まるのです。

・早く見つかっていれば、転移しなかった

私の場合は、腹腔を侵食されるほどではありませんでしたが、リンパ節に転移していましたので、ステージ3aと診断されました。

医師の話では、大腸がんは肺と肝臓に転移しやすいそうです。

私は抗がん剤で飛んだがん細胞を減らす対応はしましたが、殲滅できた・効いた という保証はなく、現在も再発や転移の不安は消えません。

腫瘍マーカーを睨みながら、3ヶ月ごとの検査に怯える日々です。

■ 3.抗がん剤をやらずに済むかも

抗がん剤を使った治療を「化学療法」といいます。

がんには、進行度合いでステージがあるというのはご存知かと思いますが、がんのステージは4つに分かれています。

化学療法とは抗がん剤を使った治療のことです。

ステージは、深達度・リンパ節転移・遠隔転移の3つの観点で術後に精査され決定します。

担当医の話では、基本的に抗がん剤を使うと確定しているのはステージ3からだそうで、ステージ2以下だった場合は使わないこともあるそうです。

早く見つかればステージも浅く、抗がん剤が不要となることも考えられます。

・ステージ3aだったので抗がん剤で苦しみ、大金を失った

前述のとおり、私はリンパ節に転移があったため、ステージ3となりました。

ステージ3では、再発防止のために体中のどこかに飛んだがん細胞を攻撃し、再発を防止するための抗がん剤治療を行います。手術の補助となるため「補助化学療法」と言われます。

ステージ4の化学療法で用いられる毛がすべて抜けてしまうような抗がん剤ではありませんが、副作用は結構つらく、少しですが後遺症も残りました。

お金も50万くらいかかりました。

受けないという選択もあり、非常に葛藤がありましたが、受けずに再発した際の後悔を考えると、効果がない可能性もある中、意を決し受けると決めました。

私は症状を放置した結果、抗がん剤の投薬で副作用に苦しみ、大金を失うことになりました。

また、抗がん剤は、超絶寿命が削られた感じがします…。

以上、早期発見できていれば… と感じた3つです。

■おわりに:早く見つかるに越したことはない

何も自覚症状がないのに無駄に診察を受ける必要はありませんが、何らかの違和感や症状を認識しているのであれば、最寄りの病院でもネットのサービスでもいいので、なるべく検診を受けてください。

すごく面倒と感じるのも分かります。医者に行くこと自体がハードル高いというのも、昔の自分がそうだったので分かりみが深いです。重病じゃないのに医者に行く罪悪感みたいな。

早く見つけることで、軽い治療で治すことができますし、遅くなるほど命に関わります。

健康は失って初めて大事だと気づくものとはいいますが、ステージが進んだ治療は苦しいですし、金も理不尽に消えていきます。

未来への投資と考え、不安な症状を抱えている方は、ぜひ行動してください。