私が2017年8月4日に手術を受けて、本日が2020年8月4日。
3年が経ちました。
3年間のまとめとして、現在の気分・体調・お金などについて、思うことをつらつらと書こうと思います。
感想文みたいな感じなので役立つかは分かりません。
現在闘病されている方は、「三年後には、自分もこんな感じなのかな」と、ご自身と重ねていただければと思います。
気分:過ぎてみれば、あっという間
今あらためて思うのは、「もう3年」ということです。
当時は「がん」という命にかかわる病の不安や、抗がん剤の副作用で死ぬような思いでいっぱいでしたが、今となっては遠い昔のように感じます。
まだ治っていない抗がん剤の後遺症や、不調を感じる部分はいくつかありますが、3ヶ月ごとに検査して異常なしと言われている私は、体調不良を感じながらも検査をしていない普通の方々より健康なんじゃないかなと思えます。
もちろん、まだ再発の可能性から逃げ切ったわけではありません。
でも、前回の定期診断で医師から、
再発する場合は5年以内の方が9割、3年ほど異常がなければ8割ぐらい大丈夫
といった話を受けており、いわゆる「がんサバイバー」の称号も射程圏内ではないかと思えてきました。
プロフィール等で書いていますが、「普通に標準治療を受けて治った人のブログ」を作りたかったので、非常によかった。
このまま5年の経過観察を続け、観察後はどうするのか?を示せるまで、このサイトを続けたいと考えています。
私よりステージが上の方や再発してしまった方、他の病気と併発されている方など色々いるとは思いますが、今苦しんでいる方も振り返れば
「怖かった手術も、終わってみれば何とかなった。」
「永遠に続くと思った副作用の苦しみも、時間が立てば、ぼほ治った。」
といったふうに時間が解決してくれ、喉元過ぎれば熱さを忘れるではないですが、「あの頃はツラかったなぁ」と感じれると思います。
二度とやりたくは無いですけど。
私の場合、経過観察中の検査で見つかった初期のバッド・キアリ症候群があり引き続き悩まされますが、これもまた、振り返れば大したことなかったと思えると信じています。
体調:頻繁に腹壊す以外は、ほぼ治った
大腸がんの治療で苦しむ問題のほとんどは、術後の抗がん剤治療による副作用でした。
人生初の手術には恐怖を感じましたが、麻酔により意識が無くなったと思ったら終わっており、怖がっていたのは何だったのかという思いでした。
また、入院前に苦しんだ下血も腸閉塞気味だった便通も解消しました。
麻酔の注射以外は特に痛い思いもせず、寝て起きたら劇的に改善されてる。
手術サイコーという感じです。
逆に、抗がん剤治療は地獄と思えました。
私が受けたのはゼロックス療法で、治療を受けていた当時は、全身の痛みや倦怠感、頭がぼーっとし、生きた心地がしませんでした。
また、半年の投薬が終わった後も副作用は強まりつづけ、この先ずっと痛みと付き合っていくのだろうかと憂鬱になりました。
医師からも傷ついた神経は治らないという話がありましたし。
でも、今では多くの苦しみから開放されました。
何だかんだと体中の痛みは治まり、カゼでもなければ体調が悪くなることはありません。
現在でも残っている症状は、足裏の感覚が鈍いことと稀に指先が痛くなること。
そして一番困っている、トイレ(大)の管理が難しいことです。
一度便意を感じると断続的に腹痛に襲われ、すべて出し切るまでトイレに3〜4回出入りしなければなりません。
便意を感じたら猶予がないのも困りもので、出かける用事がある場合は腹痛のリスクを考えながら行動しないと、危ない目に会います。
そんな感じでトイレ問題が悩みの種ではありますが、入院前の下血や腸閉塞の苦しみ、抗がん剤投与中の副作用のツラさを思えば天国みたいなもので、「こういう体質」と理解して対処していれば、健康な人の普通の生活に戻ることができました。
お金:最初の検査から術後3年まで、70万くらいかかった
最後に金。
3年間の治療には、多くのお金がかかりました。
最初の下血が続いて検査に行ってから、手術後3年までの3年2ヶ月くらいで、いくらかかったかを振り返ってみる。
段階 | 医療費の小計 |
2017年6月に検診に行ってから、入院前まで | ¥44,290 |
手術入院 | ¥104,043 |
抗がん剤治療(2017年9月〜2018年2月) | ¥487,127 |
経過観察(2018年3月〜12月) | ¥37,440 |
経過観察(2019年1月〜12月) | ¥41,000 |
経過観察(2020年1月〜8月) | ¥15,740 |
合計は、729,640円
医療費控除などで戻ってきた分もありますが、70万あれば何ができたか、貯めるのにどれだけかかるか、を考えると悲しいものがあります。
健康への日頃の気遣いが、こういった不可避な出費につながるため、健康は第一だなと改めて感じます。
おわり:あと2年を乗り切りたい
非常に幸運なことに、再発の様子がないまま3年を迎えることができました。
経過観察が5年とされているので、5年間の闘病というイメージがありましたが、抗がん剤治療を終えてから1年くらいで、闘病という気分は無くなりました。
また、日常に戻って3年も経っており、苦しんだ日々の記憶も薄れつつあります。
当時の記憶が消えてしまうまえに、これから闘病される方々へ、なるべく情報を残しておきたいと改めて思いました。