2022年3月、大腸がん(直腸がん ステージ3a)術後4年半の定期検診に行ってきたので、その内容と結果などについてご報告を。(だいぶ間が開きましたが…)
4年目の今、検査は半年おきとなっており、前回は2021年9月でした。
がんのフォローは術後5年なので、再発が見られなければ半年後に行う検査で満了となります。
がんを乗り越えたハッピーエンドの闘がんブログを目指し書き始めましたが、そろそろゴールが見えてきた気がします。
ただ、下血やお腹の左下あたりに違和感があるなど、いくつか不安要素があるのが困ったところです。
大腸がん(直腸がん3a)手術から4年半経過した現在の体調
最近は特に大腸がんになったことを意識せず、毎日を過ごせている状態です。
がんを宣告されたとき、「今後一生がんで苦しんでいくのか」と不安になりましたが、4年半経ってみて、そんなこともはありませんでした。
もちろん再発の不安はあるのですが、それ以外は治療と月日の経過によってほぼ解消しました。
相変わらず残っている直腸癌術後の排便障害については面倒ですが…。
医師からも治らないと言われていますので、「そういうもの」だと思って付き合っていくしかありません。
便意→ノータイムで大ピンチなのは、いまだ健在。
日によってはトイレに行って出た直後に腹痛に襲われる。というのを3〜4回繰り返してお腹の中のものを全部出すまで終わらん便意の無限列車な日が不定期にあることも、術後から変わりません。
慣れてからは、腹痛の気配を感じたら粛々とトイレに向かうのみです。
永遠に続くと感じられた抗がん剤の副作用も、全身の皮膚や節々の痛みもなく、指先がしびれて動かしにくいといったことも、今となっては気にすることはありません。
昨年くらいまで足裏の感覚がにぶい感じが残っていましたが、今は「元々こんなもんかな?」という感覚になりました。
再発しなければ、普通の生活に戻ることができるんだなーという感想です。
でも不安要素として、ちょいちょい下血しています。
9/9、10/14、12/5、12/23といった感じで、一ヶ月に1回くらいのスパンで「血だらけやー」となっています。
鮮血なので浅いところの血っぽく、腸内からか痔と思われます。
どちらかというと、出血時にお尻に痛みがないので腸内からな気がしています。
術後4年半の検査内容
今回の消化器外科の検査内容は、
- 採血
- CT
でした。
大腸の内視鏡検査は1年おきのため、2021年9月にやったので無し。
でも、消化器肝臓内科の検査で胃カメラをやりました。
バット・キアリ症候群の進行で食道静脈瘤が肥大していないかをチェックするためです。
大腸がんのフォロー検査と、バット・キアリ症候群が進行していないかのチェックを半年おき、同タイミングで検査している感じです。
術後4年半、消化器外科での診察結果
消化器外科では、CT・採血ともに異常なし。
再発の兆候はみられないということでした。
左下腹部の違和感と下血の件を話したところ、「お尻出して」と言われて、その場で指や器具を挿し込まれてチェックされました。
痔など特に問題はないとのことで、どこから出てるか不明。
CTで違和感のある辺りを見ても、特に何もないとのこと。
詳しく見なければ分からないので、すぐに大腸カメラをやるか、予定通り半年後(9月)まで様子を見るか聞かれました。
あまり積極的にやりたい検査ではないので、
「まだあわてるような時間じゃない」と、9月まで様子をみることとしました。
排便障害の対処として下剤を飲むことについて
問診で、相変わらずトイレ問題に煩わされているという話をしました。
昔よりマシになった気がすると話したところ、失われた機能は治ることはなく、良くなったと思うのは「慣れ」だそうです。
そして以前、出かける際には下剤で出し切って対処するのもアリだと聞いたので、下剤について突っ込んで聞いてみました。
下剤はどんなものはいいのか? → 「なんでもいい」
種類もマグネシウムやら何やらあるが? → 「なんでもいい」
たとえば「コーラックとか?」 → 「それでいい」
要は、便意が生じるのは出てくるからで、お腹の中が空になれば薬の種類はどれでもいい。
頻繁に飲むのでなければ、習慣性も気にすることはない。
ただ、人によって効き方が異なるので、いろいろ試して合うのを探すようにと。
また、ぶっつけ本番ではなく出かけない日に一度テストで飲んでみて、どのように効くかを試しておくのが良いとのこと。
私も試してみるかと、病院帰りにベーシックなコーラックを買い、試しに飲んでみましたが、効果が出るまで8時間ほどかかり、そこから6時間ほど下痢が継続しました。
トータルで14時間ほど。
ちょいと飲んで出しておこうという感じには使えません。
出かける前日の夕方くらいに飲んで、寝る前に出し切るみたいに計画的な飲み方をしないと、下剤の効果を出先にまで引きずってしまいそうです。
ex. 消化器肝臓内科での診断結果
大腸がんとは関係ありませんが、同時にバット・キアリ症候群が進行していないかをチェックするため、消化器外科と同タイミングで消化器肝臓内科にも掛かっています。
この病気は大腸がんの術後検査で見つかったものです。
バット・キアリ症候群は肝臓に出入りする血管が細くなり、肝臓に入る血管(門脈)の血圧が高くなる病気です。
私の場合は、肝臓に入る前の血管が狭窄していますが、流れにくくなった血液が、流れやすい血管に逃げる結果、食道静脈瘤を引き起こしています。
食道静脈瘤が破裂すると、血柱を吐くほど出血するらしく、かなり危険です。
私はまだ初期の軽い状態で、食道にうっすらと静脈が見えるレベルですが、進行すると食道静脈瘤の破裂や、肝臓に血が行かなくなり肝不全につながるため、要観察の状態です。
今回の検査では、年1回の胃カメラをやったのですが、静脈瘤の状態に得に変化はなく、引き続き経過観察となりました。
が、まったく別の問題が。
こちらでは、消化器外科ではもらえない検査のレポートがもらえるのですが、そこに
「胆嚢に隆起性病変を否めず」と。
胆嚢になんかあるようです。
「胆嚢に隆起性病変を否めず」と書いてある場合は、大抵は大丈夫らしいのですが、念の為とエコーによる再検査となりました。
エコーによる再検査
日を改めて、腹部のエコー検査をしました。
ジェルを塗った機器をお腹や脇あたりにあてられ、右向いたり左向いたりするだけなので、カメラ突っ込む検査と比べ非常に楽です。
ぜんぶCTやエコーのように外からあてる機器で検査できればいいのにと思いますが、検査機器により観察する臓器の向き不向きがあるそうです。
で、胆嚢を見るにはエコーが適しているとのこと。
結果、胆嚢の体部(真ん中へん)に4mm大のポリープがあるという結果に。
まだ治療するほどの状態でもなく、こちらも経過観察。
ポリープが肥大した場合、胆嚢は袋状になっているため中のポリープだけを切るというのは困難なので、まるごと切除することになるらしいです。
が、胆嚢は無くなっても全く問題ないらしい。
どれくらい要らないかというと「盲腸ぐらい」要らないって。
盲腸といえば、進化の名残で残っているだけで、急性虫垂炎の原因になるだけの不要な器官といわれていますし。(腸内細菌のバランスを保つ役割があるとの話もありますが)
そこまで要らんのかー と意外でした。
レポートの下の方に「右腎に10mm大の無エコー腫瘤を認めます」というのも非常に気になりましたが、聞いても「気にしなくていいです」としか答えてもらえませんでした。
さしあたり問題ないらしいです。
今回の検査費用
消化器外科は下部CT,消化器内科は上部CTで、一気に検査しているため、大腸がんの検査より少々高くなっていると思われます。
- CT(上部、下部)、採血:10,520円
- 消化器外科/診察:1,430円
大腸がんの検査で11,950円ぐらい。
CTは造影剤を使うからか、毎回1万円ぐらいで高額になりますね。
ちなみに、消化器肝臓内科の検査は以下。
- 消化器肝臓内科/上部内視鏡(胃カメラ)、診察:3,710円
- 消化器肝臓内科/エコー検査、診察:1,810円
内視鏡検査って時間もかかるし医師も大変そうなのに、意外とリーズナブル。
おわり
検査では、がん再発の所見は見られず、とりあえずはひと安心。
でも今回、新たに胆嚢内に4mm大のポリープが見つかりました。
バット・キアリに続いて、胆嚢やら腎臓やら変なものがポロポロ見つかってきて困ったもの。
が、すべて経過観察なので、まぁ「異常ナシ!」といったところです。
次の検査でも転移などが見つからなければ、大腸がんのフォローは術後5年となる次で最後となります。
病気なんて百害あって一利なしなので、問題なく9月で終われることを願います。